スポット情報

うだつの町並み


 "うだつがあがらない" パッとしないことを例えるのに使われる言葉だが、この"うだつ"が何のことかご存知だろうか。うだつとは、火事の多かった江戸時代に、隣家からの延焼を防ぐために屋根の両端を高くした防火壁のこと。やがて豪商たちが富の象徴として様々な意匠や装飾が施されるようになった。つまり、いっぱしの店を構えなければ、うだつをあげることはできなかった、というのが語源である。かつては日本の各地で見られたこのうだつもその数を減らし、今では最も多く残っているのが美濃市だという。美濃市役所のR156を挟んだ東側に、伝統的建造物群保存地区として、うだつの上がる町並みが残されている。

 東西方向の二筋の街路と、これを結ぶ南北の四筋の横町からなる目の字型の町割りが特徴のこの地区。江戸時代初期に築かれた町には116軒の伝統的な建物が並んでいる。屋根の両端にはうだつがあがる。先端の軒飾りは、よく見ればどれも違った形をしている。ぜひ写真に収めて見比べてみて欲しい。旧今井家住宅のように美濃資料館として公開されている建物もあれば、小坂家住宅のように今もそこで生活している建物もいくつもある。歴史と現代生活の融合もここの魅力のひとつだろう。

 通りには食事処や喫茶、お土産処がいくつも並び、町の散策をより楽しいものにしてくれる。もうひとつの地元の名品、美濃和紙を持ち帰るのがいいだろう。各店の軒先には町並マップなどが置かれているし、旧一番町通りには番屋(観光協会)もあるので、パンフレット片手にノスタルジックな時間を過ごしてみよう。



スポット情報
・うだつの町並み
小倉山
旧名鉄美濃駅


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