小野さんは､また独自の視点で先導ﾊﾞｲｸに着目していた｡｢ｼﾞｮｷﾞﾝｸﾞをしているとき､排気ｶﾞｽのにおいを嗅ぐと集中力が途切れてしまうのです｡ﾗﾝﾅｰにとって､この集中力はとても大切で記録にも大きく影響します｡その経験から､自分の前を走っていて欲しいﾊﾞｲｸを想像して､ここにたどり着いたのです｡後方のﾗﾝﾆﾝｸﾞﾅﾋﾞｹﾞｰﾀｰにもこだわりました｡瞬間速度や瞬時距離を､ﾗﾝﾅｰに見せてあげたかったんです｣と話す顔は､ｱｽﾘｰﾄでもあり､物を作り出す喜びを知る技術者でもあった｡
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