｢今までﾐｼｭﾗﾝﾕｰｻﾞｰだったｽｽﾞｷが加わることはとてもうれしいです｡同じﾀｲﾔでも感じ方が異なる場合が少なくないし､それだけ情報が増えるわけですから｡まずは彼らの反応を見てみたいですね｡いずれにしても､このｵﾌは昨年とは異なり､やるべきことがはっきりしているから､少しでも多くの時間をﾃｽﾄに費やしたい｡落ち着いて開幕戦を迎えられるようにね｡今でも走りたくてｳｽﾞｳｽﾞしてますよ｣
玉田のこの自信に満ちあふれた表情には驚かされる｡あらゆる質問にﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞなﾘｱｸｼｮﾝが返ってくる｡たったひとりのﾁｰﾑ､ﾀｲﾔ開発の重責､大親友だった加藤大治郎の死｡そんな孤独のｼｰｽﾞﾝを過ごした玉田は着実にｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘで戦うすべを身につけ､目標に確実に近づいていったのだ｡
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