インタビュー

「同じようなデザインのヘルメットが多かった中で、自分だけのカラーやデザインが大きなアピールにもなるということで、オリジナル性を強くしたいGPライダーのリクエストが一気に増えてきた時期がありました。トロイ・リーさんの奇抜なデザインが入り始めたころで、若井選手('93年スペインGPで事故死)が『派手なのがいい』ということで蛍光色を使ったり、デザインもあえて複雑にしてかなり凝ったものができました。若井選手のご紹介で原田哲也選手、上田昇選手らのヘルメットを手がけるようになりました」

そんな深澤さんはすでに高校生のときから自分のヘルメットを塗っていたという。もちろん現在のような設備があるわけはなく、マスキングテープと缶スプレーが道具だった。高校卒業後は二輪整備が履修科目にあったホンダ学園に進学し、4輪ディーラーで整備の仕事に就いた。休日にはバイクやレースを楽しみながら独学で塗装のスキルを身につけた。友人からヘルメットの塗装を5千円、1万円で請け負ったりもした。

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