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ノーズダイブ(ブレーキダイブ)を防ぐアンチノーズダイブ機構の効果

急減速や急制動によってフロントフォークが沈み、ライダーが前のめりになってしまう現象を「ノーズダイブ(ブレーキダイブ)」と呼びます。1980年代のバイクには、フロントブレーキによってノーズダイブを抑える機構の「アンチノーズダイブ機構」がありました。現行車種では、この機構を採用していることはほぼありませんが、バイクファンなら知っておくべき機構です。

アンチノーズダイブシステムの仕組み

ノーズダイブは急ブレーキ等でフロントフォークの沈み込みが大きくなり、ライダーが前のめりになる事象を指しています。ブレーキを離して回避しようとすると、制動距離が伸びますし、フロントフォークが伸びることで、リアタイヤが沈み込むような感覚に陥り、ライダーがパニックを起こしてしまうことがあります。

この感覚で転倒してしまった経験を持つ方もいるのではないでしょうか。こういったブレーキング時の車体のブレを防ぐために搭載されたシステムが「アンチノーズダイブシステム」です。

このシステムは、ブレーキ機構からフロントフォークへと新たに作られた油圧ラインによって、急制動時にはブレーキの油圧によりフロントフォークへのフォークオイル通路を遮断し、新たな油圧ラインへ逃すことによって、無用なフロントフォークの沈み込みをキャンセルするという仕組みです。

元々はレース用バイクに採用された機構

「アンチノーズダイブシステム」は、1980年代に生まれたシステムです。元々はバイクレースで旋回性を高めるために、フロントホイールのサイズを16インチへと小さくしたことによってノーズダイブが頻出するようになったために生まれたシステムです。カワサキが先駆けて搭載したシステムで、その後他メーカーも追随して同様のシステムを搭載しています。

一般車にも大型バイクを中心に搭載されていました。時を経て油圧式から電気式のサスペンションシステムが開発され、サスペンションの進化が進んだためノーズダイブが少なくなり安全性が高まったため、現在ではこのシステムを搭載するバイクはほぼなくなりました。

元々はレース用バイクに採用された機構

ノーズダイブをしないためのブレーキングや姿勢

サスペンションが進化したと言っても、高速運転の急制動時にはノーズダイブが発生しやすくなります。また、大型バイク等のホイールの径が大きいバイクになると、車種によっては通常走行時でもフロントの沈み込みが気になる場合があるようです。

ノーズダイブを起こさないために、ブレーキングのテクニックを会得しましょう。減速時に前後のブレーキを通常通り使い、停止寸前にフロントブレーキを解放、リアブレーキのみで停車するだけで、安定して停止の姿勢を取ることが出来ます。

ただし、リアブレーキで後輪をロックさせるのは危険です。ロックさせる寸前の状態で丁寧にブレーキング出来るように練習しましょう。乗車姿勢も、ノーズダイブの状態で投げ出されないよう、正しい姿勢を保ち、ニーグリップをしっかり行いバイク自体のコントロールを行うようにしましょう。

まとめ

今となっては既に「過去のシステム」になってしまった「アンチノーズダイブシステム」ですが、バイクの歴史を語る上では欠かせない機構です。バイクの進化を知ることでバイクに対する理解も深まります。これをきっかけにバイクの進化について調べてみてはいかがでしょうか。

本記事は、2017年1月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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