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バイクのデコンプ(デコンプレッション)の仕組みや役割

バイクエンジンには、デコンプレッション機構と呼ばれる構造が採用されている場合があります。今回は、デコンプレッションの仕組みや役割について解説します。搭載される車種についても触れていくので、この機会にバイクエンジンに関連する知識を深めていきましょう。

デコンプレッションとは

デコンプレッションとは「圧抜き」を意味し、デコンプとも呼ばれます。デコンプはその名の通り圧力を抜く動作を指し、エンジンの始動をスムーズにする役割を持ちます。デコンプが作用するポイントとしては、シリンダー内部の圧力です。

デコンプはエンジン始動時に、シリンダー内で圧縮される空気をシリンダー外へ逃がすことで、始動時の負担を軽減しています。負担が軽減されれば、よりスムーズなエンジン始動が可能となります。

デコンプの構造について

デコンプによって逃がされる空気は、エンジンの排気パイプを通じて排出されます。また、デコンプが作用するタイミングは大きく分けて2つあり、「デコンプが手動で行われるか」もしくは「オートで行われるか」によって異なります。

手動のデコンプが搭載された車種では、主にブレーキレバーとは異なるデコンプレバーが取り付けられていて、このレバーを引くことでデコンプを作動させます。オートの場合はキックペダルの踏み込みに連動して、自動的に圧抜きのためのバルブが開きます(オートデコンプ)。

いずれのタイプにおいても、シリンダー内が最大限に圧縮された際に、エンジンの回転を妨げないようにデコンプを行うことで、以下のようなメリットを得られます。

・エンジン回転が素早く行われ、始動がスムーズになる
・キックペダルを踏み込む際に大きな力を必要としない
・無理な圧縮によるシリンダーの破損・変形を防ぐ

デコンプの構造について

デコンプの搭載車種や活用方法

デコンプを必要とするのは、一般的に1つのシリンダーが350cc以上の容積を持つ場合です。排気量に換算すると比較的大型に分類されることから、バイクではSR400(ヤマハ)等に用いられています。

ヤマハ:SR400

1978年に登場して以降、ロングセラーとなっている人気車種です。

手動デコンプ、オートデコンプともにその機能と仕組みを知っておくと、無理にセルを回したりキックを踏み込んだりした際の負担を軽減出来ます。特に、キックペダルは無理にエンジンを始動させようとすればシリンダー内圧力の跳ね返りで、不意に足を負傷する可能性があります。

デコンプの使い方は、エンジン始動の際にレバーを引くだけ(オートデコンプなら不要)と、非常にシンプルなので、この機会に適切な使い方を覚えて、安全かつ快適なエンジン始動を行いましょう。

まとめ

デコンプはエンジンへの負担だけでなくライダーへの負担も軽減出来る優れた構造を持っています。デコンプの仕組みやエンジン始動との関係を理解して、バイクに対する理解を深めていきましょう。

本記事は、2017年11月30日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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