台湾のSYMが初めてリリースしたオフロードテイストのモデル。外観デザインは個性的で、縦に配されたデュアルヘッドライトに加え、ナックルガードやブロックパターンのタイヤを装備。フロントウェーブディスク、17色から選べるバックライトを持ちサイバーなイメージ漂うメーターパネルなど、近未来的かつレジャーバイクとしての遊び心が感じられるデザインだ。
フロントポケットはなく、コンビニフックをハンドル下とシート前端部の2ヵ所に装備。シート下のスペースも広くはないので収納は少し物足りない。しかしパイプハンドルなのでナビや電源ソケットなどを装着するには便利だろう。
シートにまたがると腰高感があり、足着きはいいほうではない。しかし走り出せばアイポイントが高いので、混雑する都市部でのライディングでは見通しが良く有利だ。タイヤの太さや車両重量もあり、加速感は125ccクラスとしては標準的なもの。バネ下重量が重いため軽快感は少ないが、ハンドリングはとても安定感のあるもので、路面のギャップを拾っても姿勢が乱れて慌てるようなことはなかった。
本格的なオフロード走行をこなすほどではないものの、ちょっとした不整地なら気軽に入っていけるのは大きな魅力。気になるのはミラーの幅がハンドルよりも外側にはみ出していることで、後ろはよく見えるが、クルマの脇を抜ける際などは気を付けたい。クロックス125は個性派マシンを探している人にうってつけで、日々のコミューターとしてだけでなく、遊び道具としても活躍してくれる楽しい1台といえる。
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