13年から輸入が開始されたSYM Z1 125は、スポーティな外観に違わず、クラス最高レベルのパワーを発揮するエンジンを備えた原付2種スクーターである。
最大のポイントとなるエンジンは、新設計の空冷ユニット。セラミックコートのシリンダーやローラーロッカーアームなどのローフリクション化技術の採用によってハイパワーを生み出している。
スポーティな印象のボディは、スリムでコンパクトなデザイン。フロントマスクで印象的なV型アイラインとテールライトをLEDで構成し、メインのヘッドライトにはH4ハロゲン(55/60W)を用いるなど、信頼性と被視認性を高いレベルで両立させている。収納には、フロントポケットとメットインスペース、コンビニフックが標準装備。実用スクーターの基本は十分に満たされている。そして面白いことに、狭い駐車スペースでも停められるように、バックミラーは簡単に内側へ折り畳むことができるのだ。
実際に走り出すと、6000rpmを超えた辺りで耳に届くエンジンサウンドが元気になり、と同時にパワーが出てくる感じだ。速度でいうと60km/hあたりからで、流れの速い幹線路でも充分に車の流れについて行くことができた。乗り心地は、リアサスの3段階のイニシャル調整を使って、用途にあった硬さを選べば良いだろう。
試乗車はツートーンの鮮やかなカラーリングだったが、ホワイトやブラックのワントーンも選ぶことができるので、しっかり走れて便利に使える実用的なスクーターが欲しいというライダーにもお薦めできる。
|