台湾のメジャーブランド、キムコの中型スクーター。まず注目したいのがそのコンパクトさだ。全長×全幅×全高は1931×745×1140mm、これは原付2種と変わらない車両サイズ。そこに排気量175.1cc、17.6psのエンジンを搭載している。そのため、走りは非常にパワフル。加速フィーリングはエンジンを回してパワーを稼ぐというよりは、低回転からムラなく湧き上がるトルクでスピードに乗せるタイプのもの。ガツンとくる加速感はないのに、いつの間にかスピードが出ている。
力強いエンジンに加え、倒立フロントフォークやABSを装備したウェーブディスク採用のフロントダブルディスクブレーキなど、走りを支える装備も充実。その走りは150ccクラスのスクーターよりも確実に速く、特にストップ&ゴーや細かい取り回しの良さが求められる都市部での通勤通学には最適といえる。また原付2種と同等のコンパクトボディは、集合住宅の駐輪スペースなどでも場所をとらないのがうれしい。
もうひとつの大きな特徴が、スクーターでは先駆けとなるドライブレコーダーを標準搭載している点。ハンドル中央部正面にカメラ、内側にはレコーダーユニットが設置され、メインキーをオンにすると自動で録画が開始される。動画は1080PのHD画質で記録され、ハンドル下のUSBコネクタにメモリーを接続することで取り出すことが可能。万一の事故の際など、客観的な事実を記録できるのは心強い限りだ。コンパクトで機動性が高く、高速道路も走行可能。先進の装備も搭載するレーシングキング 180iは、新時代のコミューターとして注目の1台だ。
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