スポーティなデザインのカウルに鋭い目つきのヘッドライトを配した大柄なボディは、上級モデルであるK-XCT300と共通。シートに跨がると、二眼風デザインのマルチファンクションメーターが目を引く。この液晶はコントラストの高いタイプで昼間の視認性にも優れており、安全面から見ても好ましいものだ。
K-XCT125の加速は“スロースターターの爆速追い越し型”と言えば良いだろうか。スタートダッシュこそのんびりした印象だが、そのままアクセルを開け続けていると、約25km/hを超えたあたりからエンジンが豹変し、デジタルメーターの数字が読み取れないほどの加速をみせる。
スピードに乗った時のK-XCT125の走りとハンドリングは軽快そのもの。この車格にしては短めの1450mmというホイールベースは、キビキビとしたコーナーリングを実現させてくれるし、シート高810mmという高めのシートポジションからパタリと車体を倒し込むと、ダイナミックな曲がり方を楽しむことができる。前後のディスクブレーキにはともにステンレスメッシュホースを採用し、制動力、タッチともに十分な性能を確保している。
それでいて、ハンドル下のポケットにDC電源を装備したり、LEDランプを採用したシート下ラケッジやコンビニフックなど、スクーターとしてのユーティリティ性も十分に満たしている。
大柄な車体とパワフルなエンジンがもたらす余裕の走りは、乗車時間と距離の長い通勤や、2人乗りを含めたツーリングユースなど、これまでの原付2種スクーターを越えた使い勝手を実現してくれるだろう。
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