13年の欧州ショーで発表され、昨年日本導入がアナウンスされたハーレー・ダビッドソンの完全ニューモデル、ストリート750が遂に発売された。既存のビッグツインやスポーツスター系とはまったく異なる新開発水冷Vツインを搭載するこのモデルは、スポーティなスタイルと100万円を切るロープライスも魅力の1台。では肝心の乗り味はどうなのか。
車体サイズは国産中型アメリカンと変わらないほどコンパクトで、足つきも良い。従来のハーレー各モデルと比べると車重が小さいこともあって、車体の押し引き・取り回しも軽々とこなせる。だから、走り出す前から大きな車体と向き合うという類の緊張感も一切必要ない。
エンジンは伝統のVツインだが、水冷DOHCということもあって、振動は少ない。既存のOHV各モデルを知っていると、Vツインらしさを希薄に感じてしまうのは正直なところだが、全域で穏やかなエンジン特性は誰にでも優しい印象だ。
車体に関しても、極端な癖のないハンドリングや十分なブレーキ性能など、良い意味で乗り手を威圧しないキャラクターに設計されていて、街中を走る相棒にもちょうどいい。
ストリート750は、ロングツーリングやスポーツ走行を楽しむというより、車名の通りストリートを流すことが楽しいバイク。そのまま乗るのも良いが、今後続々と発売されるであろうアフターパーツを使って、好みのスタイルに仕上げるのも楽しみだ。こうしたハーレーならではの自由な楽しみ方を、今まで以上に気軽に、そしてロープライスで味わえることこそ、ストリート750の存在意義といえるだろう。
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