ローライダーのエンジンがよりパワフルになった。1584ccだった空冷Vツインの排気量を105cc増しの1689ccとしたのだ。
低中速トルクが図太くなって、スロットルレスポンスを鋭くしただけでなく、味わい深さに繋がる鼓動感がより明確となってテイスティな部分にも磨きをかけている。
トップギヤ6速での100km/h巡航をわずか2300回転ほどでこなす余裕ある走りを実現し、ハイウェイクルージングが相変わらず得意。
また、2in1の集合マフラーを右2本出しのエキゾーストシステムに変更しているが、今年から欧州仕様と同一となったこともあり、排気音も元気はつらつとしたものになった。パワーとパルス感、そしてVツインサウンドがより力強く迫力を増している。
そして握りやすい細身のグリップ、ミッドステップとダブルシートからなるライディングポジションはあらゆる体格に対応するよう工夫が凝らされた。
まず専用のハンドルクランプは可変式になっていて、ハンドル位置を自在に調整できる。そして面白いのはランバーパッドと呼ばれるシートパッドで、これを備えることで着座位置を38mmほど前方に移すことが可能。小柄な人も、グリップやフットペグに手足が楽々届く。
ダブルディスクのフロントブレーキは高い制動力を発揮するだけでなく操作性にも優れ、軽快なハンドリングと相まって高い旋回力を発揮。「ビッグツインでもスポーティな走りを」というコンセプトで1971年に生まれたFXモデル。ローライダーは77年の初代誕生以来、40年にわたってそのDNAを受け継いでいる。
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