製造元のロイヤルエンフィールド社は、もともとは英国のメーカーだ。70年に一度歴史の幕を閉じた後、95年にノックダウン工場があったインドで復活。現在も魅力的なバイクを作り続けている。
その最新モデルとなる「コンチネンタルGT535」は、60年代にロンドンの若者を中心に流行したロッカーズのムーブメントを開発コンセプトに、当時のカフェレーサーのスタイリングと乗り味を現代の技術で再現している。
デザインモチーフは、同社の65年型コンチネンタルGT(250cc)で、クリップオンハンドルやロングタンク、シングルシートなど、往年の雰囲気そのままのスタイルだ。
ライポジはとてもコンパクトで前傾も緩め。スリムな車体と相まって足着きも良好。ハンドル切れ角も十分で、取り回しもラク。エンジンは現行ロイヤルエンフィールドの500ccと同じユニットコンストラクションタイプ(ミッション一体式)の空冷単気筒OHVだが、排気量を535ccに拡大しスポーツマフラーを装備したことで、ワンランク上の力強いパワー感と歯切れのいいサウンドを楽しめるようになった。また、英国・ハリス製のフレームやパイオリ製ショック、ブレンボ製ブレーキなど、充実した足周りによる走りのパフォーマンスもなかなかのもの。得意なステージは中速コーナーで、ライト級ならではの軽快なハンドリングを気軽に味わえる。
普段着で街を流してもサマになるし、実際そうしたカジュアルな使い方に向いたファッションバイクでもある。若者や女性にもおすすめできる一台だ。
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