新車で買える最後の2ストロークロードスポーツ!?として話題のニンジャ150RR。2ストロークエンジン搭載のバイクは、環境への悪影響が大きいとされ、日本国内では生産を終了しているが、アジア圏の一部の地域では今も現役。生産国のインドネシアから、カワサキの逆輸入車を手がけるケイズスタイルによって逆輸入されたものだ。
小排気量の2ストロークエンジンと聞くと、やたらとピーキーで低速トルクが細く、乗りこなすのにテクニックが必要というイメージを持ってしまう。だが、ニンジャ150RRの低速トルクは事前に想像していたものより、太く力強かった。個人的には発進に気を遣うこともなかったし、街乗り程度なら2ストロークを意識する必要性も感じない。
だが、やはり2ストローク独特の高揚感のある乗り味はしっかりとある。パワーバンドに入る7千回転から上の二次曲線的なパワーの伸びは魅力的だ。試乗車には社外チャンバーが装着されていたため、余計そう感じたのかもしれない。なんにせよ、この爽快感は捨てがたいものがある。
ハンドリングも素直で、乗り手を選ばない好ましいもの。カワサキには、車格が近い4ストロークモデルのニンジャ250SLがある。両車の最高出力は全く同じ29psだが、車重はニンジャ150RRが15kgほど軽量。スペックだけみても、ニンジャ150RRがいかによく走るかの想像がつくだろう。実際、速く楽しい。
インドネシアでも、ニンジャ150RRの生産が終了したとの情報も聞こえてきている。2ストロークの刺激的な走りを味わいたいのなら、今が最後のチャンスなのかもしれない。
|