一見、国内販売されているKLX125に似たこのマシン。じつは排気量が150ccにアップされた海外専用モデルなのだ。
125と大きく違う点は、足回り(サスペンション)の長さと、それに伴うシートの高さだろう。KLX125のホイール径がフロント19インチ、リア16インチなのに対して、このKLX150Lはフロント21インチ、リア18インチとなっていて、いわゆるフルサイズと呼ばれる250ccのオフロードバイクと同等のホイールサイズが採用されている。これによってシート高も、125の830mmに対して150は875mmとかなり高くなっているのが特長だ。しかし、とにかく車体が軽くて、スリムなため、片足だけでも接地できれば、その状態でバイクを支えることは決して難しいことではない。
エンジンの出力はKLX125が10・2馬力でKLX150Lが12馬力となる。なお、燃料供給機は、125がフューエルインジェクションなのに対して、150はキャブレターを採用している。車重は125が112kgで150が115kgとわずか3kg差しかない。つまり、125と共通の車体にフルサイズのホイールを装備することで、250トレールと同等の高い走破性を持っているわけだ。
車体の軽さは、オフロード走行では武器となる。そういう意味でも、このモデルは初心者や小柄な女性が、林道やオフロード走行を楽しむにはうってつけといえる。そのいっぽうで、ベテランにはフロントアップやアクセルターン、ジャックナイフなど、ちょっとしたアクションを練習するのに、もってこいの存在となる。なお、高速道路は控えめな走りに徹したほうがいいだろう。
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