国内でも徐々にシェアを広げつつあるオーストリアのKTM。紹介する1290スーパーアドベンチャーは、同社のアドベンチャーのなかでも「王者」として君臨するフラッグシップモデルである。
エンジンはKTM製Vツイン、最大の1301cc。8750回転で160馬力を発生するというスペックを持ちながら、低中速に振った特性により街中でも扱いやすく、また6速ギアがオーバードライブ化されているため、過激な走りというよりは圧倒的なパワーで余裕のある快適な走行を楽しむというキャラクターだ。
そんな強靭な心臓の周囲を固める装備も豪華。アドベンチャー系モデルには不可欠となったABSとトラクションコントロールはもちろん、シート&グリップヒーター、1回の給油で500kmの走行を可能にする30Lタンク、コーナーの先を照らすLEDコーナーリングライト、さらにクルーズコントロールと、ロングライドのための装備がこれでもかとばかりに奢られている。なかでも特徴的なのは、セミアクティブサスペンションだ。これは電子制御によって、瞬時に状況に適した減衰力を得るシステム。なんと1秒間に100回以上も路面からの状況を計測し、リアルタイムに減衰調整を行うという。さらに任意でも4種類のモード選択が可能となっている。
まさに、フラッグシップの名にふさわしい装備と機能を満載した1290スーパーアドベンチャー。もしもアナタがオーナーになったとしたら、そのときはきっと日本が狭く感じてしまうことだろう。
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