ミドル・アドベンチャーバイクとして、ヨーロッパで高い評価を得ているスズキV-ストローム650が、3年ぶりにモデルチェンジを敢行。往年のパリダカレーサー・DRBIGのイメージを受け継いだ「クチバシデザイン」を採用し、V-ストローム1000と共通イメージになり、シリーズらしさを前面に出してきた。
エンジンも最新の排ガス規制をクリアしつつ3psアップとなった新型へと変更。フューエルインジェクションの制御も緻密になり、発進時や低回転走行時にエンジン回転の落ち込みを緩和する「ローRPMアシスト」機能が搭載された。さらに2モード+オフのトラクションコントロールも搭載するなど、装備面が大幅に強化されているのだ。
外装デザインの一新で燃料タンク形状も変更され、足着き性も改善されたが、車体サイズに若干大きさを感じる。それでも走り出してしまえば軽快そのもので、積極的にコーナリングを楽しみたいハンドリングとなっているのが特徴だ。
この軽快さはダートでも発揮されるので、フラットダートなら臆することなく走破可能。これに一役買っているのがトラクションコントロールだ。介入具合が分からないくらい自然に出力を抑制するので、ダートでリヤタイヤがスライドしても怖さを感じないのだ。
モデルチェンジでオフロード性能が高くなり、ウインドスクリーンのおかげで高速巡航も快適。アドベンチャーモデルとしての完成度が大きく高まっている。
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