元AKB48の大島優子さんをイメージキャラクターに起用したことでも注目される『トリシティ125』は、フロント2輪+リア1輪の3輪スクーターだ。
そのフロントには、大径の14インチホイールを装着し、標準的な原付2種スクーターよりもひと回り大きな外観となっている。
早速、エンジンを掛けて、走り出してみる。発進加速は、おだやかでスポーティな原付2種を想像していると、やや肩すかしをくらうことになるが、大島優子さんのように新規でバイクに乗り始めるユーザーを考えると、丁度良い塩梅なのだろう。その後の、中高速域の加速は伸びのあるもので、交通の流れに乗るのは容易にできる。
燃料タンクをライダーのお尻の下に配置する基本設計は、燃料残量によってハンドリングが影響されないために選択されたもの。そのハンドリングは、リーンも自然で、スタイルを見ずに乗ったとしても、フロント2輪の違和感を覚えること無く、トリシティを走らせることが出来るはずだ。それでいて歩道や路面のギャップに強いのは、左右それぞれに配された独自に動くテレスコサスの恩恵だ。
ブレーキは前後連動タイプであることに加え、フロントに2輪を備えることで充分な制動力を発揮する。たとえ急制動に近い操作を行っても、フロント2輪というレイアウトによって、フロントがロックして転倒なんてことがない安定感も、トリシティの美点なのだ。
このように各ポイントで、初心者が不安無く操作できるよう煮詰められたトリシティは、新規のバイクユーザーを増やす起爆剤になりそうだ。
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