10年デビューのスーパーテネレが、14年型で大幅刷新した。エンジン各部の見直し、クルーズコントロールの追加、メーターやサイドスタンドを新設計、4段階の高さに調整できるスクリーンの採用などが施された。
そして、従来型のZ仕様では、トップケース用ベースとアシストグリップ、センタースタンドをオプション化。新設計の小型テールカバーと薄型化されたタンデムシートを採用し、装備重量の4kg減も図られた。
一方で今回試乗したZE仕様は、Z仕様がオプション化したアイテムを標準装備するのに加え、グリップウォーマーや右側サイドカバーなども専用装備。さらに足周りには、リアショックのプリロードを4段階、前後ショックの減衰力を3×7段階と、ハンドルスイッチを操作するだけで調整できる電動調整式サスペンションを新たに搭載している。14年型で熟成されたエンジンは、低回転域ではマイルド。ゆったりクルーズにも向き、ダートでも扱いやすい。中回転域から上では十分に元気の良さをアピールするが、出力特性は2モードから選択できるので、のんびり走ることもできる。
新搭載の電動調整式サスは、ダートに差し掛かったところでソフト方向にしたり、荷物積載時やタンデム時にハード方向に振ったりするのが、とにかく簡単。荷物なしの一人乗りで舗装路を走る分には、スタンダードの状態でまったく不満はないのだが、さまざまなセットを気軽に試せるという楽しさもある。
ZE仕様には、ソロから荷物満載のタンデムまで、高速道路からダートまで、幅広いシーンを1台で楽しめる機能と性能が詰まっている。
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