「ロードホッパー」は愛知県のパーツメーカーであるプロトによるハーレーカスタムがその始まり。現在では量産市販車としてリリースされ、本場アメリカでも絶賛されるほどの完成度の高さが魅力だ。
その最新モデル「TYPE5 EVO」は、S&S社製の空冷V型2気筒OHV1340ccのエンジンをリジッドフレームと組み合わせた、1940年代のクラシックハーレーを思わせるモデルだ。美しいメッキパーツの数々や真一文字に後方に伸びたマフラー、古典的なスプリンガーフォークにバルーンタイヤ、ガラス製の灯火類など、レトロ感たっぷりの外観もマニアには堪らないはずだ。
一番の特徴はリアサスペンションやスイングアームを持たないリジッドフレームだろう。これは昔のバイクに使われた構造で、路面からの衝撃をフレームで吸収する考え方。当然、ショックは大きいが、まるで路面を自分の足で蹴っているようなダイレクト感はリジッドならではである。
そして、3拍子の鼓動感を持つ最後のエンジンといわれる、エヴォリューション80エンジンを完全コピーしたS&S社製ユニットがまたご機嫌。やや乾いた排気音が心地よい振動とともにライダーの心を癒してくれる。低中速寄りにチューニングしたオリジナル仕様のため、街乗りも快適だ。ハンドリングはまったりとしていて独特の車体構造からくるクセもあるが、それがまた乗りこなし感があって楽しい。
ブレーキにはブレンボ製が採用され制動力が強化されているし、高速道路の流れに乗れるパワーもある。オリジナリティ溢れる完成車であり、新車で買えるクラシックハーレーカスタムとして見ても魅力的だ。
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