ビジネスモデルのスーパーカブ110を、アウトドアテイストいっぱいのレジャーバイクにカスタムしたクロスカブが、新登場から5年近くが経過した今年2月、初のモデルチェンジを受けた。50cc仕様が追加されたことから、区別するため車名はクロスカブ110に。少し前に刷新されたベースモデルと同じく、生産はこれまでの中国から日本の熊本製作所に移管された。
初代はレッグシールドを装備していたが、二代目はこれが廃止され、フレームカバーと極小カウルによる構成となった。新たにタンデムステップを標準装備し、アフターマーケットでシートを購入すればタンデムも可能。エンジンの熟成やドライブチェーンのサイズアップなどはベースモデルに準ずるが、かつてのCT110みたいに車体右側にもサイドスタンドが装着できるよう、ベースプレートが設けられているところがニクい。
エンジンはそれほど馬力があるわけではないが、軽量ボディのおかげで、加速にストレスはない。普通に走っていても市街地なら十分なレベルだし、よりキビキビ走りたいなら、高回転域まで引っ張ってからシフトアップするだけのこと。しっかりスロットルを戻してからペダルを操作すれば、変速ショックも少なめだ。
小回りが得意なスモールボディだが、旋回には安定感もある。裏路地から郊外の直線道路、そしてちょっとしたコーナーまで、こう見えて守備範囲は広い。
コミューターとしてだけでなく、キャリアに荷物を満載してゆったり進む旅の相棒にも最適な味わいだ。
|