世界生産累計1億台を達成し、18年に誕生60周年を迎える機に、スーパーカブがフルモデルチェンジを果たした。従来型では角目だったヘッドライトを丸くし、車体全体も丸みを帯びたスタイルに。初代から長年親しまれてきたスーパーカブらしいカタチに戻ったのだ。
原点回帰を果たしつつもヘッドライトをLEDにし、エンジンには交換が簡単なカートリッジ式オイルフィルターを追加装備。生産も中国から再び国内(熊本)に戻し、整備性・耐久性をさらに向上している。
発進は1速だとスムーズに加速できないほどトルクが図太く2速で充分。1速はスーパーローで、荷物満載時に急な坂をのぼるときにしか出番はなさそう。働くバイクとしての高い能力が垣間見られる。
2速から4速まではワイドレンジで扱いやすく、何段に入っていようとも加速していく。クラッチ操作も不要で、このオートマ感覚が世界中で愛され続ける理由。新型ではシフトチェンジ時のショックも和らいでいて、滑らかにギヤが入る感覚がある。走行時の振動も低減され、シートも適度に硬さがあって座り心地が良く疲れない。乗り味に上質感が加わった。
メーターを見ると、えっ、カブってこんなに速かったっけ!って目を疑う。軽快に走ってクルマの流れをリードしていき、いずれブっちぎってしまう自らを連想し、思わずアクセルを戻してしまうほど走りはすばしっこい。モーターショーで125版を出展していたが、110で充分だとホンダに伝えなければ!!
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