右のライディングしている写真を見ても
到底、右腕だけで乗っているとは思えない!
不屈のチャレンジングスピリットをもつ
そんな福井さんに今回スポットを当てた |
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「やってみないとわかんないじゃん。人がやっていることで出来ないなんてことはないよ。能力の差はあるだろうけどね。重要なのは、いかに集中してやるか、楽しんでやるかだと思うよ」。
そう笑顔で語るのは、福井勝一さん。16歳でバイクの免許を取り、それからバイクの持つ魅力にはまっていった。しかし、今から17年前、バイクを運転する福井さんの走行車線を塞ぐような形で反対車線から道を横断しようと出てきたクルマに追突。その事故で左腕の自由を失ってしまう……。
バイクが好きだった福井さんにとって、乗れなくなってしまうことはつらいことだった。それでも、普通自動車免許を持っていれば原動機付き自転車には乗れるということで、モンキーには普段から乗っていたそうだ。そんなある日、用事で出かけた警察署でひとりの警官に「原付はバイクだから乗ることができない」と告げられる。
「大きいバイクに乗りたいけど、まあモンキーに乗っているからいいかな、と思ってはいたんですよ。でも、その原付にも乗ってはダメと……。で、自分としてもイッパイ、イッパイですよ。二輪自体から離れないといけないのかと思うと……」。しかし、ここであきらめる福井さんではなかった。
そこで警視庁や、彼の地元である岐阜の運転免許試験場へ問い合わせをしたところ、答えはNO。しかしそれでも納得がいかず、全国の免許試験場へと範囲を広げて調べていったところ、府中運転免許試験場では「ちゃんと運転できるのに、免許を与えないのはおかしいでしょ」という返答だった。この答えをうけ、結果的に地元の免許試験場で正式に免許が取れるようになり、原付、大型二輪と免許を取得するに至ったのだ。
「免許を取っているときに調べたら、ボクのような状況で免許を取った人はまだダレもいない。だったら自分が、免許を取るための道を作っておけば、後の人がもっと楽かなと。いまココでがんばっておけば、ほかの人も乗ることが出来ると思ったんです」。
現在彼は、自動車・オートバイの販売業を営んでいる。その彼のもとには、全国の彼と同じ境遇の人たちから、片手で運転できるようにバイクの構造変更を行なう依頼が後を絶たない。
「バイクに乗っている間は、健常者も障害者も、分け隔てがないよね。免許を持っていて道に出てしまえばいっしょだから。みんなと同じに走ることが楽しいんです」。
そんな福井さんは、こうも語ってくれた。「障害があるから、普通の時よりも、物事が達成できた喜びをより感じることができる。すごくラッキーだなと」。
既成概念にとらわれない、つねにチャレンジする自由な精神を、我々も彼から学びたい。 |
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「違うモノを見ると多少なりとも拒否反応があるよね。理解できないこととか。世のなかや、自分の可能性というものを、先入観でいろいろと閉ざしちゃっているんだ。実際はできるのにね!」 |
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片腕仕様のCB750F。クラッチ操作を右手親指で行う。このアイディアは突如浮かんだという。運転も慣れてしまえば、なんてこともないという。「既成概念があるから運転しにくそうに感じるんですよ」。 |
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福井さんが今所有している車両は、CB750F、GS1200SS、NSR250R、モンキーの4台。ショップのオーナー兼メカニックなので、車両はすみずみまで美しく手が入れられている。 |
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座右の名は「武運長久」。戦いにおける幸運が長く続くことを意味する。バイクは危険と隣り合わせ。「自分が動くモノに乗ったなら、ほかのものが自分に向かってくるモノだと思え!」。 |
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福井 勝一
1968年生まれ、岐阜県在住。県内で自動車・オートバイの販売修理を行うオートガレージFNYインターナショナル代表。障害者車両の製作相談にも気軽にのってくれる。
http://homepage3.nifty.com/fny/ |
『左腕からの贈りもの』
著者:福井勝一 (ふくい かついち)
発売:2007年10月29日 発行:ゆいぽおと
発売:KTC中央出版 定価:1470円 |
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| 一歩を踏み出す勇気のない人には、ぜひとも読んでほしい本だ。読み終えたときには前向きになれて、勇気がわく。強い気持ちを持って自分が動けば、変えることができるんだと。 |
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| 写真=増井貴光 衣装協力=アライヘルメット、クシタニ |
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