【YCC-S】ヤマハ電子制御シフト

クリスのひとこと

クラッチレバーが無いことに違和感を覚えるが、慣れてくると変速もスムーズに出来る。

不用意なクラッチ操作でエンストさせてしまった、またそれによって立ちゴケしてしまった、なんていう経験があるライダーは少なくない。だがYCC-Sはクラッチ操作を排除したシステムなので、そうした不安は一切無い。そして変速もチェンジペダル、左手のシフトレバーのどちらでも可能。またSTOPMODEをオンにすれば停止時には自動的に1速になるという親切設計だ。長距離走行時での疲労軽減にも貢献する。

シフト操作は手、足のどちらも可能

　ロングツーリングなどで疲労してくると、クラッチレバーの操作が雑になったり、面倒になったりして、エンストなどを引き起こしてしまうこともある。ところがFJR1300ASにはクラッチレバーがない。そう、レバー操作無しにギアチェンジ出来るYCC-S（ヤマハ電子制御シフト）が採用されているのだ。
　このシステムでは、クラッチ操作がいらないという点ではATと同じなのだが、アクセル操作だけで走行するのではなく、ギアチェンジは任意で行う。シフト操作は慣れ親しんだチェンジペダルでも出来るし、左スイッチに装備されたシフトレバーでの変速も可能。ミッションは6速で、レバー操作なしにシフトアップ、ダウンが出来る。
　さらにオン／オフ選択可能なSTOP MODEシフト機能を装備していて、オンにすると、停止時には車速やエンジン回転数などの情報を検知し、自動的に1速になる。停止時のシフトダウン操作が不要となり、発進時のギア選択ミスも起きない。
　気になる低速域での操作もしっかり制御されているため、たとえばUターンといった小回り時もエンストする不安が無く操作出来るのも特徴。要するに、クラッチ操作の必要が無いマニュアルシフト、ということだ。最初は戸惑うかもしれないが、操作に慣れてくると変速もスムーズに出来て、ワインディング走行も楽しめる。なにより左手にかかる負担が軽減されるので、疲労が少なく済む点が魅力的だ。