高速道路での
タンデムが解禁
日本の高速道路で、暴走族対策としてバイクの二人乗りが禁止されたのは、65年のこと。これが解禁されたのも00年代だった。改正道路交通法の施行によって、40年ぶりにタンデム高速走行が可能となったのだ。
バイク業界では長年に渡り、この悪しき取り決めの撤回を主張していた。それまでのタンデムツーリングでは、遠方へ出向くのにも一般道しか使えず、「交差点や対向車も多い一般道を長時間走るのは、スピードがでる高速道路よりもむしろ危険」などと、関係各位の説得を図ってきた。しかし、頻繁に話題となりながらも、法律が改正されるまでには長い年月を要した。ようやく悲願が達成されたのは05年4月のことだった。
解禁当初から現在まで、運転者が20歳以上で、普通または大型二輪免許の取得後3年以上が経過していることが高速道路タンデム時の条件。また首都高速の一部に、交通量やカーブの多さを考慮して、二人乗り禁止区間が継続設定されている。
日本でのスーパーモタード人気に火をつけたのは、99年11月にボリス・シャンボン選手が筑波サーキットで行ったデモ走行。それまで日本では、オフロード車を17インチ化して舗装路のみを走るターミネーターズや、それをモチーフとしたカスタムが一部でウケていた。一方で欧州のスーパーモタードレースは、8割の舗装路と2割のダートで競われ、ハングオンのターミネーターズに対してドリフト走行。エクストリーム感あふれる走りに、多くの人々が魅了された。
モタードとはフランス語で、かつてスーパーバイカーズと呼ばれた北米発祥のレースが、フランスを中心とした欧州で広がったことに由来。02年からは世界選手権が開催され、英語ではスーパーモトと呼ばれる。日本ではその後、短縮されてモタードと表現されることも多い。
認知度が高まった00年代には、国内仕様の市販車も多く新登場!