400ccオーバーの
スクーターが登場
ホンダが80年代に、フリーウェイとフュージョンで下地を作ったビッグスクーターというジャンル(当時は250でもビッグと呼んだのだ)は、95年にヤマハがマジェスティを新発売したことで、一気に花開いた。それを追って、ホンダは97年にフォーサイト、00年にフォルツァ、スズキは98年にスカイウェイブを発売。スクーターブームにつながって行く。
そして00年代になると、400CCを超えるビッグスクーターが登場。すでにスカイウェイブには、海外市場を視野に入れた250CCと共通ボディの400CC版があり、これが国内外で高い評価を受けていた。400CCオーバーのビックスクーターは、その動向への対応という意味合いも強かった。01年にはホンダ シルバーウイングとヤマハTMAX、02年にはスズキ スカイウェイブ650がデビュー。海外ブランドもそれに追従した。
ちなみに、自動二輪免許にAT限定免許が設定されたのは、05年6月のことだった。
二輪ETC導入で
料金支払いがスムーズに
有料道路の料金所を、ノンストップで通過できる、自動料金徴収システムのETCは、01年11月末に日本の道路で一般利用が開始された。しかし当初は、導入を望む声が大きかったにも関わらず、二輪車はサービス対象外だった。
ようやく二輪車ETCの導入に向けた試験運用が開始されたのは、05年に入ってから。まずはバイク便や白バイなどのプロライダーによる試験運用が実施され、同年秋からは三大都市圏内で5000台を対象とした一般モニターテスト運用をスタート。そしてクルマから遅れること5年、06年11月に一般運用が開始され、ライダーは足を着いたりグローブを脱いだりすることなく、料金所を通過できるようになった。
なお二輪車用のETC車載器は、小型で防水性と耐振性に優れている必要があり、しかも市場規模が小さいため、積極的に開発を行ったメーカーは少なく、当初はJRC日本無線のみが販売。10年になって、ミツバサンコーワが参入した。