ここで、かつて250〜400ccクラスを席巻したフルカウルスポーツを振り返ってみよう。
レーサーレプリカあり、ツアラーあり、今見ても魅力的なモデルばかりだ。
YAMAHA TZR250SPR
- 中古平均価格◎ 79.5万円
- シリーズの中でも激レアなSPRはその希少性もあってかなり高額だが、通常モデルであれば45万円前後が平均価格となる。
HONDA CBR250RR
- 中古平均価格◎ 40.0万円
- 超高回転型の4気筒モデル。カム駆動をギアトレインとする贅沢な作りが時代を象徴する。また、ギアトレイン独特のサウンドも魅力だ。
HONDA RVF
- 中古平均価格◎ 53.0万円
- 歴代の国産400ccモデルの中でもかなり贅沢な作りのRVF。53psを発揮するV4エンジンを搭載し、多くの走り屋に愛された。
SUZUKI RGV250Γ
- 中古平均価格◎ 54.8万円
- ラッキーストライクカラーのSPだけは非常に高値で80万円近い。また、SPではない通常モデルはまだ40万円以下で入手可能。
KAWASAKI ZZR250
- 中古平均価格◎ 25.6万円
- 当時から北米モデルではニンジャのネーミングが付いていたツアラーモデル。生産期間が長く、タマ数も多いので価格もこなれている。
SUZUKI GSX-R400R
- 中古平均価格◎ 38.9万円
- 400ccで4発のレーサーレプリカでも各社がしのぎを削っていた。GSX-Rはその中でも元祖と言える存在で、今でもマニアに人気がある。
KAWASAKI ZZR400
- 中古平均価格◎ 40.3万円
- 新車価格で70万円超だった高額車両。車体は輸出用の600と共通で車重200kgオーバーと重いが、高速走行での安定感はピカイチ。
HONDA NSR250R SP
- 中古平均価格◎ 58.2万円
- 最近は比較的落ち着いた価格推移を見せるSPモデル。通常モデルはやはり高年式のプロアーム車の方が相場価格は高めである。
HONDA CBR400RR
- かつてはTT-F3と呼ばれるレースカテゴリーも盛り上がり、4スト4発も人気だったが、現在流通している数は意外にも多くない。
HONDA NSR250R SE
- チューニングすれば70馬力オーバーも見込める2ストレプリカ。今時のマシンに比べるとかなり過激だが、それこそが最大の魅力である。
現行車とは一線を画す個性
あえて旧車を選んでみる
90年代に市場を賑わせた人気モデルたち。プレミアがついたモデルもあれば、比較的安価で流通しているモデルもある。2ストロークのレーサーレプリカは最高グレードとなるSPモデルともなると、どれも高価だが、通常ラインのモデルであればなんとか手が届く価格帯だ。また、ツアラーモデルに関しては比較的入手しやすい価格帯である。
左の表は、グーバイクの中古車サイトでフルカウルスポーツの登録台数をランキング形式でまとめたものだ。ランキングの大部分を占めるのは、一世を風靡した4スト・2ストのレーサーレプリカたちだが、ZZRなどツアラーモデルも、かなりの数が流通している。例えば扱いきれないようなハイスペックはいらないが、現行モデルにはない個性的なフルカウル車が欲しいというのであれば、こうしたツアラーモデルを選ぶのもあり。もちろん、規制のない時代の過激なパフォーマンスを体感したいのであれば、迷わずレーサーレプリカを選ぶべきだろう。
ただ、どのモデルでも最終型発売から10〜15年以上経過しているし、モノによっては20年選手である。購入する際にはメーカー系列販売店や、特定モデルに精通するプロショップでじっくり相談しよう。その際、いまの部品供給状況なども忘れずに調べてもらうことをオススメする。