『乗りやすいバイク』ってナンダロウ? カタログのスペック表だけではまったく判断できないこの条件。であれば、どんな基準でバイク選びを行えば、『乗りやすいバイク』に出会うことができるのか? バイクを良く知る5名のライターに聞いてみた。 Photo/GooBike 編集部
日本でバイクに乗る場合、市街地走行はまず避けて通れない。そう考えると、低速走行でのハンドリング特性も、乗りやすいかどうかを判断するひとつの大きなポイントになるかもしれない。
身長が180cm近くある大柄なライダーなら、乗りやすさを判断する要素から、足着き性という項目は除外されるだろう。またライポジの違いでも、乗りやすさの印象が変わることもある。
乗りやすいバイクというのを、スペックデータのみから判断するのは、じつはとっても難しい。 そもそも、なにを基準に乗りやすいと評価するかは、ライダーによっても変わってくる。たとえば、背が低く力もない女性ライダーの場合、乗りやすさを判断するポイントはまず足着き性かも。また、操れる感じがあるバイクというのは軽いことがほとんどだから、まずは重くないことが大前提で、その中で他の要素で乗りやすさを判断するライダーもいるだろう。 と書くと、「それなら、諸元表のシート高や車両重量の欄を見れば、乗りやすいかどうか判断できる」と思う人もいるだろう。しかし、中にはシート高が低いのに幅が広かったりステップの位置が悪かったりして足着きが悪いバイクもある。車重にしても、実際の重量はかなりあるのに、またがってみると重さを感じさせないバイクや、その逆という機種もあるのだ。 とはいえ、「乗りやすい」を単純に「扱いやすい」だと解釈した場合、シート高や車重が乗りやすさを判断するひとつの要素となることは、間違いないだろう。 一方で、たとえばハンドリングの良さや、エンジンの特性など、数値からはまず推測できない「乗りやすさ」もある。ハンドリングでいえば多くのライダーが、旋回時にハンドル舵角があまり付かず(内側にハンドルが切れず)、ニュートラルな機種に乗りやすさを感じるだろう。エンジンも、低回転域からトルクがあり、なおかつパワーカーブがフラットなモデルを好むはず。しかしこれらは、スペック表の行間までを読んでも、まず推測することはできない。 だから、そのバイクが乗りやすいかどうかは、自分で乗って判断したり、乗ったことがある人の話を聞いて想像したりすることになる。といっても、実際に自分で片っ端からバイクを試乗してみるというのは、まず不可能に近い。 そこで今回、豊富な試乗経験を持つ5名の2輪ジャーナリストに、「乗りやすいバイクを教えてよ!」と、かなりあいまいな質問を投げかけてみた。「乗りやすい」の基準は人それぞれ。個性豊かなジャーナリスト陣が、それぞれの基準でお薦めモデルを挙げてくれたので、ぜひ愛車選びの参考にしてみてね!
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