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日本バイク史におけるビックバン 80’s←70’s←60’s

 時代が70年代にさしかかる頃、日本のバイク史上非常に重要な2台のバイクが登場する。一台はホンダCB750フォア、そしてもう一台はカワサキの900スーパーフォア(Z1)である。この2台はともに大排気量車で、並列四気筒エンジンというハイメカニズムを採用していた。
 それまでの日本製バイクは、中小排気量車が中心。高性能な大型バイクの世界はトライアンフやハーレーといった欧米メーカーの独壇場であり、国産バイクはあくまで二流品という見方しかされていなかった。そこに、今までにない精密なメカニズムと高出力を誇る日本製ビッグバイクが現れ、世界を席巻したのである。CBとZの登場以降、日本は世界一のバイク大国への道を駆け上がっていくことになる。

HONDA Dream CB750 Four
HONDA Dream CB750 Four

空冷4ストロークSOHC4気筒 736cc
最高出力:67ps/8,000rpm 重量:235kg
全長×全高×全幅:2,160×1,155×885(mm)
中古車価格帯 44.1万円〜 298万円

“日本製バイク=高性能”という図式を世界に知らしめた元祖ナナハン。日本国内はもとより、世界中に輸出され、その性能の高さは称賛を持って迎えられた。量産市販バイクとして、世界で初めて前輪にディスクブレーキを採用。

YAMAHA 650 XS1
YAMAHA 650 XS1

空冷4ストロークSOHC2気筒 654cc
最高出力:53ps/7,000rpm 重量:200kg
全長×全高×全幅:2,175×1,135×905(mm)
中古車価格帯 66.8万円〜 110万円

ヤマハ初の4ストロークエンジン車。美しい造形のバーチカルツインエンジンと、流麗なデザインワークは多くのファンを持つ。大型車ながら軽快なハンドリングも評価が高い。


KAWASAKI 900 Super4
KAWASAKI 900 Super4

空冷4ストロークDOHC4気筒 903cc
最高出力:82ps/8,500rpm 重量:250kg
全長×全高×全幅:2,205×1,150×800(mm)
中古車価格帯 60万円〜 500万円

通称“Z1”。DOHC4気筒というハイメカを引っさげ、ホンダのCB750を追撃するカタチで登場した輸出専用車。翌1973年にはエンジンを750cc化した国内仕様車750RS、いわゆる“Z2”が発売され、こちらも爆発的な人気を得た。

HONDA Dream CB400 Four
HONDA Dream CB400 Four

空冷4ストロークSOHC4気筒 408cc
最高出力:37ps/8,500rpm 重量:183kg
全長×全高×全幅:2,050×1,040×705(mm)
中古車価格帯 29.8万円〜 118万円

“ヨンフォア”の愛称で親しまれる、メーカー製カフェレーサー。408ccエンジンでデビューしたが、免許制度の変更に合わせ1976年に398ccエンジンモデルが追加されている。

SUZUKI GS750
SUZUKI GS750

空冷4ストロークDOHC4気筒 748cc
最高出力:68ps/8,500rpm 重量:238kg
全長×全高×全幅:2,225×1,170×855(mm)
中古車価格帯 38万円〜 110万円

それまで2ストロークメーカーだった、スズキ初の4ストローク車。いきなりDOHC4気筒というハイメカを採用し、その完成度の高さも話題となった。輸出専用の兄弟車GS1000も存在する。


HONDA Road Pal NC50
HONDA Road Pal NC50

空冷2ストローク単気筒 49cc
最高出力:2.2ps/5,500rpm 重量:44kg
全長×全高×全幅:1,545×985×600(mm)
中古車価格帯 1万円〜 19.8万円

価格の安さと手軽さで、バイクを日常のアシとして使用する女性を爆発的に増加させた。TVCMにハリウッド女優ソフィア・ローレンを起用したのも話題となった。「ラッタッタ」の愛称が有名。


YAMAHA SR500
YAMAHA SR500

空冷4ストロークSOHC単気筒 499cc
最高出力:32ps/6,500rpm 重量:169kg
全長×全高×全幅:2,105×1,155×845(mm)
中古車価格帯 8.4万円〜 98万円

トレール車XT500をベースに開発されたシングルロードスポーツ。兄弟車のSR400とともに高い人気を得てロングセラーとなった。SR400はインジェクション化され、基本設計を変えることなく、現在も生産されている。


 80年代に入ると、日本には空前のバイクブームが訪れる。若者はバイクに乗るのが当たり前。ロードレース人気は頂点を極め、真夏のバイクの祭典「鈴鹿8時間耐久ロードレース」には、15万人もの観客が詰めかけたのだ。
 各メーカーが毎年驚くほどの数のニューモデルを投入。特に、ホンダとヤマハのリリースラッシュは凄まじく、後に「HY戦争」と呼ばれたほどである。母数が大きく底辺が広ければ、その頂点は高くなるもの。世に出た車種が多い分、80年代に生まれたバイクには、今も高い支持を得ている名車が数多く存在している。基本性能もかなり高くなってきており、現代でも通用する高性能マシンも少なくない。

HONDA CB750F
HONDA CB750F

空冷4ストロークDOHC4気筒 748cc
最高出力:68ps/9,000rpm 重量:247kg
全長×全高×全幅:2,190×1,125×795(mm)
中古車価格帯 22万円〜 209万円

完全新設計されたDOHC4気筒エンジンを搭載した、ホンダ・ナナハンの第二世代。エンジンを900ccまで拡大した輸出車CB900Fは、天才と呼ばれたフレディー・スペンサーのライディングで、アメリカのレースで活躍。


YAMAHA RZ250
YAMAHA RZ250

水冷2ストローク2気筒 247cc
最高出力:35ps/8,500rpm 重量:157kg
全長×全高×全幅:2,080×1,085×740(mm)
中古車価格帯 25万円〜 138万円

エンジンのボア×ストロークがヤマハの市販レーサーTZ250と共通な他、レースで培われた2ストロークテクノロジーを投入。革命的な走りのパフォーマンスの高さは絶大な支持を得て、“峠ブーム”の切っ掛けにもなった。


SUZUKI GSX1100S KATANA
SUZUKI GSX1100S KATANA

空冷4ストロークDOHC4気筒 1,075cc
最高出力:111ps/8,500rpm 重量:232kg
全長×全高×全幅:2,260×1,205×715(mm)
中古車価格帯 40万円〜 240万円

時代を超越した美しいデザインワークは、現代においても高い人気を誇る。シャープなフォルムにピッタリな“カタナ”というペットネームは秀逸。1982年には750ccエンジンを搭載した国内仕様車GSX750Sも発売された。


HONDA XL250R
HONDA XL250R

空冷4ストロークSOHC単気筒 248cc
最高出力:22ps/7,500rpm 重量:122kg
全長×全高×全幅:2,170×1,230×865(mm)
中古車価格帯 19.8万円〜 26.3万円

4ストローク単気筒ならではの扱いやすいキャラクターで、街乗り車としても人気を博した。タイヤサイズはフロント21インチ、リア17インチという現 代的構成を持っていた。


HONDA CBX400F
HONDA CBX400F

空冷4ストロークDOHC4気筒 399cc
最高出力:48ps/11,000rpm 重量:173kg
全長×全高×全幅:2,060×1,080×720(mm)
中古車価格帯 65万円〜 200万円

ホンダ車として久々に登場した400cc4気筒として爆発的な人気を得た。48psの最高出力は、当時クラス最強。1983年に生産が終了したが、人気が高く1984年に再生産が行われた。


HONDA VT250F
HONDA VT250F

水冷4ストロークDOHC V型2気筒 249cc
最高出力:35ps/11,000rpm 重量:162kg
全長×全高×全幅:2,000×1,175×750(mm)
中古車価格帯 3.7万円〜 43.4万円

2ストロークが主流だった250ccクラスに、4ストロークエンジンで新風を吹き込んだ。速く、また非常に扱いやすかったため、幅広い層に支持された。現在のVTR250のルーツ。


KAWASAKI Z1000R
KAWASAKI Z1000R

空冷4ストロークDOHC4気筒 998cc
最高出力:104ps/8,500rpm 重量:222kg
全長×全高×全幅:2,265×1,240×820(mm)
中古車価格帯 109万円〜 210万円

1981年、エディ・ローソンがAMAでチャンピオンを獲得したZ1000Jレーサーをモチーフにしたマシン。通称「ローソンレプリカ」。KERKER製の集合マフラーを標準装備する。


KAWASAKI Z1300
KAWASAKI Z1300

バイク業界に勢いがあった1980年代は様々なアイデアが試され、また消えていく時代でもあった。国産車のラインナップから絶えて久しい並列6気筒エンジン搭載車も、カワサキZ1300とホンダCBXの2車種が存在。ターボ車もホンダ、ヤマハ、カワサキの3社から売られていた。


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